ゲーム向けのパソコンは一般的な用途に比べると高いスペックが要求されます。3D画像を処理するには高性能なCPUとGPUが必要だからです。
基本的にパソコンの性能は価格に比例します。ノートPCもゲーム向けは高額なため価格に比例して高性能に違いないと考えられがちです。しかしそれは落とし穴です。
ノートパソコンはスペックどおりの性能を発揮できるとは限らないからです。特にハイスペックなノートPCほど性能を発揮するのが難しくなります。
ハイスペックなパソコンほど発熱がネックになる
コンピューターが動作するうえで一番のネックがプロセッサの発熱です。ハイスペックなCPUやGPUほど消費電力が上がり発熱が激しくなります。
デスクトップPCではCPUに巨大なクーラーが取り付けられています。一般的にはアルミ製のヒートシンクと8cm程度の冷却ファンが取り付けられCPUの熱を逃しています。
それでも高温になれば100℃に達することもあります。グラフィックボードも大型のクーラーで冷却が行われています。パソコンのプロセッサはそれほど発熱するのです。
ノートパソコンに使用されているCPUやGPUはモバイル向けのもので消費電力が抑えられています。デスクトップに比べると発熱は低くなりますがそれでも温度の上昇は避けられません。
ノートパソコンに大型のクーラーを取り付けることは不可能です。小型のものがついていますが冷却性能は大幅に下がります。
コンピューター機器は熱に弱い傾向があります。発熱が多ければ故障の原因になったり機器の寿命が短くなるなどの悪影響があります。ハイスペックなノートPCはそういったリスクがあります。
長時間にわたり高負荷の処理が続けばパソコンは熱にさらされます。外部から冷却しつつ使用しているユーザーもいるようですが、そこまでしてノートパソコンを使うのは本末転倒です。
ノートPCは発熱を抑えるために処理速度を下げる
CPUの発熱を防ぐための機能として「サーマルスロットリング」があります。CPUの「クロック周波数」を下げることで発熱を抑えることができます。
クロック周波数はコンピューターの処理速度に直結しています。クロックが速いほど処理速度も上がり逆にクロックが落ちれば処理速度は下がります。
ノートパソコンの性能を発揮させようとするとサーマルスロットリングが働き逆に遅くなってしまうのです。特にハイスペックな機種ほど発熱が激しくなりかえって処理が落ちる可能性があります。
これではなんのためのハイスペックなのかわかりません。ノートPCにはこのようなデメリットがあるのです。
ゲーミングノートPCは情弱を騙す商品
低スペックのノートPCならカタログスペックどおりの性能を発揮できます。しかしハイスペックになるほど性能を発揮しづらくなります。ノートPCのカタログスペックを鵜呑みにするのは危険です。
スペック上はデスクトップPCと同程度でもそれは参考程度にしかなりません。同様のスペックを発揮することは難しいからです。
ノートPCはデスクトップに比べると価格が割高です。そのうえスペックが発揮できないのではっきり言ってボッタクリ価格といえます。コストパフォーマンスはひどいものです。
同じ金額を出すならデスクトップPCを購入したほうが確実に得です。ゲーミングノートPCはパソコンについて詳しくないいわゆる情弱を騙すための悪質商品です。
おわりに
ゲーミングノートPCは高額なわりに性能を発揮できません。パソコンに詳しくない人間を騙すための商品です。
納得のうえで購入するのは自由です。しかしよくわからずに買うのはやめたほうがいい製品です。
ゲーム目的ではなくてもノートPCは高負荷の処理には適しません。長時間の処理に使うような場合は素直にデスクトップを買ったほうがいいでしょう。
ノートパソコンはほどほどの処理に使うものです。間違っても20万や30万円も出して買うものではありません。