パソコンでゲームをするには一般的な用途に比べると高いスペックが要求されます。とくにグラフィック性能は重要です。
基本的にパソコンの性能は価格に比例します。ゲーミングノートは高額になり30万円近くする製品もあります。価格に比例して高性能を発揮できると考えるかもしれません。しかしそれは落とし穴です。
ノートパソコンはスペックどおりの性能を発揮できるとは限りません。ハイスペックほど性能を発揮するのが難しくなるからです。
目次
ハイスペックなパソコンほど発熱がネックになる
コンピューターが動作するうえで一番のネックはプロセッサの発熱です。ハイスペックなCPUやGPUほど多くの電力を消費するため高熱を発します。
デスクトップパソコンは冷却性能が強力
一般的なデスクトップパソコンはタワー型です。ケース内のパーツ同士は隙間が大きめに取られていて互いに熱の影響を受けづらくなっています。
ケースにはファンが取り付けられていて内部の熱を常に排気しています。これによりケース内の温度が上がらないように配慮されています。
CPUには大型のクーラーが取り付けられています。一般的にはアルミ製のヒートシンクと8cm程度の冷却ファンが取り付けられCPUを冷却しています。それでもCPUが100℃に達する場合もあります。
グラフィックボードもCPUと同様にクーラーで冷却が行われています。パソコンはそれほど熱を発するものなのです。
ノートパソコンは冷却性能が貧弱
ノートパソコンに使用されているCPUやGPUはモバイル向けのもので消費電力が抑えられています。デスクトップに比べると発熱は低くなりますがそれでも温度の上昇は避けられません。
ノートパソコンはスペースの制限があるため大型のクーラーを取り付けることは不可能です。小型のものがついていますが冷却性能は貧弱です。
コンピューター機器は熱に弱い傾向があります。発熱が多ければ故障の原因になったり機器の寿命が短くなるなどの悪影響があります。ノートパソコンは冷却性能が貧弱なうえパーツが密集しているため熱の影響を大きく受けやすくなっています。
ハイスペックなノートパソコンはそういったリスクがあるのです。
長時間にわたり高負荷の処理を行えばパソコンはそれだけ熱にさらされます。外部から冷却しつつ使用しているユーザーもいるようですが、そういった使い方は勧められません。
ノートパソコンは発熱を抑えるために処理速度を下げる
CPUの発熱を防ぐための機能として「サーマルスロットリング」があります。CPUの「クロック周波数」を下げることで発熱を抑えることができます。
クロック周波数はコンピューターの処理速度に直結しています。クロックが速いほど処理速度も上がり逆にクロックが落ちれば処理速度は下がります。
ノートパソコンの性能を発揮させようとするとサーマルスロットリングが働き、かえって遅くなってしまうのです。特にハイスペックな機種ほど発熱が激しくなり処理が低下する原因になります。
これではなんのためのハイスペックなのかわかりません。ノートパソコンにはこのようなデメリットがあるのです。
ゲーミングノートは情弱を騙す商品
低スペックのノートパソコンならカタログスペックどおりの性能を発揮できます。しかしハイスペックになるほど性能を発揮しづらくなります。ノートパソコンのカタログスペックを鵜呑みにするのは危険です。
スペック上はデスクトップパソコンと同程度でも参考程度にしかなりません。
ノートパソコンはデスクトップに比べると価格が割高です。そのうえスペックが発揮できないのではっきり言ってボッタクリ価格です。
同じ金額を出すならデスクトップPCを購入したほうが確実に得です。ゲーミングノートはパソコンに詳しくない人間を騙すための悪質な商品です。
おわりに
ゲーミングノートは高額なわりに性能を発揮できません。パソコンに詳しくない人間を騙すための商品です。
納得のうえで購入するのは自由です。しかしよくわからずに買うのはやめたほうがいいものです。
ゲーム目的ではなくてもノートパソコンは高負荷の処理には適しません。ノートパソコンはほどほどの処理に使うものです。長時間の処理に使うような場合は素直にデスクトップを買ったほうがいいでしょう。