完璧主義は悪いことではない




完璧主義と聞くと、あまり良いイメージを持たれません。

完璧主義な人は、やりすぎてしまったり、余計に手間をかけてしまったりします。あげくに仕事に取りかかれなかったり、仕上げられずに放置ということもあります。

これなら、多少クオリティを下げてでも成果を出してくれたほうがいいですね。

巷には、完璧主義は治すものという風潮があります。それについての書籍も多数出版されています。

しかし、本当に完璧主義は悪いことばかりなのでしょうか。

 

日本の技術力は完璧主義の成果

完璧主義に否定的な人でも、完璧主義の恩恵を受けています。

日本製品は過剰品質と言われがちです。しかしその一方で、高品質で高耐久の日本製品は高い信頼を得ています。

購入して短期間で壊れてしまったというのは、大抵は外国製品です。日本製品でも製造が外国だと若干品質が落ちるというイメージを持たれています。そして、やっぱり日本製が一番だと納得するのです。

白物家電の代表である冷蔵庫や洗濯機は、日本製が壊れることはめったにありません。修理したという経験すらないのではないでしょうか。ほぼメンテナンスフリーといって良いでしょう。保証期間はあって無いようなものです。最終的には、長年使ったので壊れてはいないけど買い換えよう、となるのです。壊れていないものを処分するとはずいぶんと贅沢な話ですね。

日本車は世界でもトップクラスの品質を誇ります。日本車に乗っていれば故障で余計なお金や時間を浪費することはありません。日本車に使用されているハイテン鋼を製造できるのは、日本を含めて先端技術を持つ一部の先進国のみです。

外車が好きな人もいますが、高級ブランドに限ります。コストを考えてわざわざ低価格なクルマに乗るという人は稀です。場合によっては維持費のほうが高くつきます。実際、日本国内に安価な外車はほとんど流通していません。

こういった高品質な日本製品は日本の高い技術力の賜物です。それは日本人が完璧主義の傾向を持っているからです。

 

完璧主義ではない人間の仕事は雑になる

完璧主義の傾向が低い人間は、仕事が雑になります。

日本は食品への異物混入が非常に厳しく管理されています。それでもたびたび混入がニュースになっています。消費者も過敏に反応します。Twitterに異物混入の画像が投稿されて大問題に発展したこともありました。

ところが、外国では日本よりはるかに基準がゆるいのです。

訴訟大国アメリカの異物混入基準 缶詰トマト1缶でウジ2匹OK
訴訟大国のアメリカの基準は興味深い。米食品医薬品局の定めでは、ピーナッツバター100グラムあたり齧歯(げっし)動物の体毛1本までなら責任を問われない。缶詰トマトでは1缶あたりミバエの卵5個とウジ1匹まで、ウジだけなら2匹まで許容される。「食品に虫は混入するもの」という前提のもと線引きしているのだ。

日本人の感覚では完全にアウトですね。理解不能なレベルです。日本人でよかったと痛感する瞬間です。

世界トップの先進国であるアメリカでさえこのレベルなのです。完璧主義の傾向が低いことが原因です。

 

雑な人間が生み出すものはゴミ

雑な人間はが作るものは製品寿命が低い傾向があります。低品質な外国製品がまさにそれです。購入後一週間で壊れてしまったらただのゴミです。保証期間内は持っても、その後すぐに壊れてしまうこともあります。そんな製品を二度と買いたいとは思いません。

欠陥住宅で大問題になっている企業があります。入居者が退去に迫られる事態に発展しています。

以前から多くの欠陥を指摘されている企業でした。いくら低価格を実現するためとはいえ、利用者の利便性を欠いては本末転倒です。雑な仕事を続けていたことが原因です。雑な人間は目先のことしか考えられず、あとからどんな損失を出すかということは想像がつきません。そのため、大きな損失を被ることになってしまうのです。

ゴミは処分するにもコストがかかります。製品寿命が短いものほど短期間でゴミになり、社会に損失を与えるのです。雑な人間が生み出すものは社会にとって損失なのです。

 

もっとも効率が良いのはパレートの法則

パレートの法則とは「80対20の法則」と呼ばれているものです。

パレートの法則で表すと、「80%のクオリティ」は「全体の20%の労力」で達成できることになります。

逆に、残りの「20%のクオリティ」を上げるためには「全体の80%の労力」が必要になり、コストが5倍にはね上がります。これが完璧主義のデメリットです。

80%のクオリティと聞くと、手抜きのように感じるかもしれません。

優秀な技術者やクリエイターほど最適なコストを考えて仕事をしています。決してやりすぎてしまうということはありません。なぜ彼らが高品質な成果を生み出せるのかというと、ハイレベルで80%の仕事をしているからです。

完璧主義が良くないのはコストをかけすぎてしまうからです。最適なコストをかければ効率的に成果を出すことができます。

完璧主義な人は100%を目指すより、ハイレベルの80%を目指しましょう。