【望遠レンズ】写真が写しているものが事実とは限らない

政府の外出自粛要請が出されている中、テレビの報道が炎上していました。ありもしない過密状態を演出していたからです。

カメラに写っているものは一見事実のように見えます。しかし実際は撮影方法によって印象を変えることができます。事実だけど正確ではないのです。

たまたま偶然そうなってしまったという言い訳は通用しません。撮影について多少の知識があれば分かることだからです。

望遠レンズによる圧縮効果

カメラで撮影された映像や写真がものごとを正確に写しているとは限りません。炎上した件では「望遠」が意図的に利用されました.。

被写体をズームして撮影すると奥行き圧縮されます。人がまばらにいるような場所でも「」に演出することができます。撮影方法次第で印象をガラッと変えることができてしまうのです。

望遠での撮影はコンパクトデジカメでも可能です。試してみてください。ズームをして撮影するほど奥行きが圧縮されているのが分かります。



望遠レンズと標準レンズでどう変わるのか

望遠レンズと標準レンズでは被写体の印象が大きく変わります。その違いを簡単に説明します。

 

このように間隔を保って並んでいる人たちがいるとします。決して「密」ではありません。


※図では2m間隔で並んでいるとします。床のマス目の大きさは50cmです。

 


望遠レンズで撮影すると奥行きが圧縮されて写ります。一見すると密集しているような印象を受けます。密の状態に見えます。こういった様子が報道に使われていました。

床のマス目を見ると奥行きが極端に狭まっているのが分かります。望遠レンズの圧縮効果です。

 

標準レンズで撮影すると奥行きが狭まった印象はありません。前後の間隔が空いていることがわかります。

 

本当に正確な報道をするつもりなら標準レンズで撮影すればよかったのです。しかし望遠で撮影したため密な写真ができあがりました。プロならどうなるかは分かるはずです。印象操作をしていると指摘されても仕方がありません。

事実を写しているから正しいとは限らない

事実を報道しているからといって正しいとは限りません。特にカメラは簡単に印象操作を行うことができます。

望遠で撮影するだけで密ではない状態を密に写すことができます。特定の場面だけ切り取れば見た印象をガラッと与えることもできます。

ホッキョクグマが流氷に乗った画像で温暖化を演出

このようなホッキョクグマが流氷に乗った画像を見たことがあるかもしれません。一見すると温暖化の影響で危機に瀕しているような印象を受けます。実際そういう意図で使用されていることがあります。

 

流氷に乗るホッキョクグマ

しかし実際は周囲に膨大な数の流氷が浮かんでいます。氷が減少してシロクマが困っているということはありません。都合のいい部分だけを切り取って印象操作が行われているのです。

よくよく考えるとおかしな写真や映像でも騙されてしまう場合があります。100人に1人が騙されるだけでも全世界で8000万人が騙される計算です。騙す側からすれば有効な手段です。



おわりに

カメラが写しているものが事実だとは限りません。やり方によっては偏った意図を込めることができます。人を騙そうとしている連中は巧妙に利用してきます。

テレビや新聞の報道を見るときはこういったことを念頭に置いてみてはどうでしょうか。