一般に頭の回転が早いほうがいいことだとされています。
確かに頭の回転が早いほうが有利な傾向があります。しかし単純に回転が早ければいいかというとそうとは限りません。回転の早さよりはるかに重要な要素があるからです。
回転より重要なものはトルク
頭の回転が早いからといって役に立っているとは限りません。ただ回転しているだけかもしれないからです。
たとえばパソコンのハードディスクでは内部でディスクが高速回転しています。速いものでは1分間に7200回転から1万回転あります。回転数だけをみればスポーツカーのエンジンに匹敵します。
しかし単純に回転数だけを比較するわけにはいきません。ハードディスクとスポーツカーでは大違いだからです。ハードディスクのモーターをクルマに取り付けてもまず動作はしません。トルクが足りないからです。
人間の頭脳も同じです。どんなに早く回転しても、かざぐるまのようにただ回っているだけでは意味がありません。エネルギーを浪費しているだけです。
人間の頭もトルクが必要なのです。
よくしゃべる人間はトルクが低い
すべてに当てはまるわけではありませんが、よくしゃべる人ほど頭の回転のトルクが低い傾向があります。放っておくと延々と喋っているような人はただ回転しているだけです。トルクが低いので大してエネルギーを使わずにいつまでも回転していられるのです。
実際、そういう人は話す内容はくだらないものばかりです。多くは噂話や人の悪口です。友人知人の誰がどうしたといった話を延々としています。そういった話がためになることはまずありません。時間を浪費するうえに聞くだけで知能が下がります。
トルクの低い人間は無知ををひけらかす
頭のトルクが低い人間はものごとを深く考えません。考えない一方で発する言葉が多いので必然的に内容は薄くなります。
中には無知をひけらかすような人もいます。自分がどんなに物を知らないか、思慮が浅いかをひたすらアピールします。知らないなら黙っていればいいのですが喋りたがるのでそれができません。はた目には間抜けですが当人は気づいていません。
たとえ頭の回転が早くてもトルクが低いとこうなってしまうのです。
頭のトルクを上げるには推敲する
頭のトルクを上げる方法は言葉を推敲することです。
つい失言をしてしまうような人間はなにも考えずに言葉を発しています。たまたま失言をしていしまうということはありません。普段から雑に言葉を発しているのでいざというときにも出てしまうのです。トルクの低い人間の特徴です。
なにも考えずに言葉を発するのはただ垂れ流しているだけです。雑音と変わりません。
頭のトルクが高い人間は発する言葉をよく吟味しています。失言をしたりトンチンカンな発言をすることはありません。文章と同じように推敲して話しているからです。
そのうえでしゃべることが上手な人は本当に頭がいいといえます。
おわりに
頭の回転が早いに越したことはありません。しかしもっとも重要なのはトルクです。回転ではなくトルクを上げることが重要なのです。